チームビルディングに役立つ技術

チームビルディングに役立つ技術(2)

前回「チームビルディングに役立つほめるとは」として、「ほめる」の定義をご紹介しました。

今回は、チームビルディングに役立てる前に、「ほめる」に関する一般的な注意事項に触れたいと思います。

【構成(目次)】

►  チームビルディングに役立つ「ほめる技術」とは
►  注意点1(チームビルディングに役立てる前に)(今回は、こちらです!)
►  ほめる技術が登場した背景
►  チームビルディング実施前の簡単なチェック
►  チームビルディングに役立つほめる技術の効果(目的)
►  チームビルディングのための「ほめる技術」
►  チームビルディングのためのさらに実践的な「ほめる技術」
►  注意点2:チームビルディング実践編

【注意点1:手段にとらわれない】

「ほめる」技術をご紹介しておきながら、自己否定するようなことを記載しますが、「ほめる」も「叱る」も、あくまで手段です。この手段にとらわれることなく、やはり、チームビルディングならチームビルディング、チームのパフォーマンス改善なら改善、など、「目的」が大切です。欲しいものは、やはり「効果」であって、「手段」ではないはずです。

ところが、所詮は手段にすぎない、「ほめる」ですが、考えてみると、意外と奥が深かったりもします。そのため、いくらでもややこしく、難しく考えることもできるのです。しかし、いくら難しく考えても、手段を考えたからといって、即チームビルディングにつながるわけでもありません。むしろ、ほめるという自然なコミュニケーションを阻害してしまうという副作用に陥る場合もあるのです。

そこで、定義や、手法にあまりとらわれることなく、後述の「ほめる」効果に着目をし、その効果を生むあらゆる行為は、「ほめる」である、程度に大雑把にとらえることをおすすめしています。

【注意点2:万能薬ではない】

「ほめる」は、チームビルディングに有効な技術ではありますが、万能薬ではありません。
つまり、
ほめればなんでも解決できるわけではない(効果は限られる)
ですし、
ほめてさえいればいいわけでもない(他の手段も必要)
ということになります。

たとえば主に人間関係が課題となって、チームビルディングが進まないチームの中で、「ほめる」をうまく活用することは有効でしょう。しかし、職務の遂行に関するパフォーマンス(たとえば、業務の効率性)に課題のあるチームでは、「ほめる」が即チームビルディングにつながるとは限りません。むしろ、効率を阻害する要因を特定し、課題として認識し、解決に向けて取り組む、いわば「叱る」アプローチがより適している場合もあるのです。

以上、チームビルディングのステージや課題に応じて、「ほめる」が適さない場面もあるという注意についてご説明しました。 次回は、ほめる技術が登場した背景をご紹介します。